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Vol.48ビジネスを加速させる組織づくりVol.3

原口祐佳氏組織デザイン・ラボ代表

社員のやる気を引き出す人事制度とは?

経営者のビジョンや理念を社員にしっかりと伝え、社員が抱えるさまざまな想いや現状を把握したら、次に取りかかりたいのが「人事制度」の確立。社員のやる気を引き出し、結束力を高めるだけでなく、売り上げアップにもつながる「人事制度」とは、果たしてどんなものなのだろうか。「人事制度」作成に関するコツを原口さんに伺った。

ビジネスを加速させる組織づくり Vol.3

人事制度というと皆さん、どのようなイメージをお持ちでしょうか?「人事制度=評価するもの・されるもの」という印象から、あまりいいイメージをお持ちでない方が多いようです。しかし、本当の人事制度は悪いところを探すのではなく、いいところを見つけて伸ばしていくという評価をするべきです。こうした人事制度が確立できれば、社員のやる気がアップするだけでなく、会社の雰囲気も良くなり、ひいては売り上げまでも伸ばすことができます。ここでは、そんな人事制度についてお話ししたいと思います。

人事制度は、「等級制度」「人事評価」「給与制度」という3つの柱から成り立っています。まず、はじめに考えるのは「等級制度」です。部長や課長、係長などどのような役職が必要かを考えます。

しかし、その前にぜひやっていただきたいのが、企業として“どのような人物像を求めているか”を明確化させることです。「部下の能力を見極め、育成ができる」「目標を達成させるため、チームのサポートができる」など、それぞれの企業によって求める人物像はそれぞれでしょう。できるだけ、細かく必要とする人物像を挙げてください。ここで挙げた項目が、ふたつ目の「人事評価」の評価指標へと繋がっていきます。つまり、部長という役職には「部下の能力を見極め、育成ができる」というスキルが必要である。このスキルを身につけているから、Aさんを部長に昇進させるという評価になります。このように人事制度に評価指標をわかりやすく記載することで、社員全員に昇進に対する共通認識が生まれ、不平不満がなくなります。

「給与制度」にも、この評価指標が非常に役立ちます。“この評価指標をクリアしているから、給料がアップする”など昇給の条件がわかりやすくなり、どうしたら自分の給与が上がるのかが明確になります。

このようにして作られた人事制度を社内にしっかりと浸透させることで、「なぜあの人だけ昇給するのか」という猜疑心がなくなり、会社の雰囲気が良くなります。また、自分が何をすべきか、何を目指せばいいかがはっきりとわかるため、仕事に取り込みやすくなり、自然と社員のモチベーションも上がって行きます。結果、作業効率も上がり、会社の売り上げも良くなっていくというプラスの効果が期待できます。

大切なのは、自社にあった評価指標で人事制度を作ること。そして、何よりも一生懸命作り上げた人事制度をしっかりと運営していくことです。人事制度ができたからといって、すぐに社員が変わるわけではありません。人事制度が定着するまで、定期的にフォローをするなど、みんなが守れる仕組み作りを心がけてください。

御社のオリジナリティあふれる人事制度を作り上げ、皆で守っていくことができれば、経営者も社員もやる気に満ち溢れ、業績も出せる企業へと成長していくこと間違いありません。

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原口祐佳氏組織デザイン・ラボ

はらぐち・ゆか/長崎県佐世保市生まれ
短大卒業後、ANAに入社。空港業務、研修業務、企画、セールス等、23年間にわたり幅広く業務に携わる。2012年に組織デザイン・ラボを設立。組織デザイナー・研修講師として多くの企業の組織デザインおよび人財育成に携わる。国際資格である“ICF国際コーチ連盟プロフェッショナル”の資格を有し、経営者に対するコーチングにも定評がある。