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vol.47

原口祐佳氏組織デザイン・ラボ代表

社長の熱い思い、社員に語っていますか?

事業を大きくしていく上で、どうしても欠かせないのが組織づくり。だが、いざ組織をつくろうとしても、何からはじめたらいいかわからないもの。そこで、組織づくりのプロ「組織デザイン・ラボ」代表の原口祐佳さんに、3回にわたり、組織づくりのイロハについてご教示いただく。

ビジネスを加速させる組織づくり Vol.1

こんにちは。「組織デザン・ラボ」代表、組織デザイナーの原口祐佳です。私の仕事は、「組織デザイン」という言葉通り、経営者の皆さまが理想とする組織づくりをお手伝いすることです。

私のもとへご相談にいらっしゃる方は、2代目経営者様の方がほとんどです。大学卒業後、大企業で知識やスキルを磨き、家業を継ぐために戻ってきたところ、なかなかうまくいかない。その原因を探ってみると、社員教育がなされていない、給与体系が不明瞭など、大企業では経験したことのないさまざまな問題が浮き彫りになります。ほとんどの場合、創業当時は創業者様おひとり、もしくは、数名で起業されます。その場合、しっかりとした規則や給与体系などの設定をせずとも、会社としての経営はなんとか回っていきます。ですが、事業が拡大し、社員が増えていくとそうはいきません。たくさんの社員をまとめていくために、しっかりとした人事制度が必要になってきます。

人事制度を作成するため、まず、私が行うのが経営者様と社員の皆様へのヒアリングです。皆様がどんなことを考え、何が問題となっているのか、現状を全て洗い出します。

特に大切なのは、経営者様が「どんな会社にしたいか」「会社を通じて何を成し遂げたいか」など、理念やビジョンを明確にすることです。経営者の想いは、会社という組織づくりの基盤です。ですが、多くの経営者様が、ビジョンや理念を明確にしていません。ホームページなどに記載していたとしても形ばかりで、社員と想いを共有できていない場合がほとんどです。

「社員のやる気が感じられない」「社員とのコミュニケーションが取れない」とお悩みの経営者様は、ぜひ一度ご自身を振り返ってみてください。経営者という立場に囚われていませんか? 自然体で社員と接していますか? 自分から距離をとっていませんか?そして、何よりも大切なのは、ご自身の想いや考えを語ること、語り続けることです。会社の使命や将来像を、具体的なイメージを持ってわかりやすい言葉で、積極的に語ってください。そして、短い時間でも社員との時間をとり、社員と話し、思いを共有をしてください。経営者の想いや考えに共感できると、社員の方々の意識が変わり、働く意欲も変わっていきます。使命感を持って、経営者が語るビジョンに向かって、頑張るようになるのです。

人事制度は、あくまでも経営者の描く未来を実現させるツールのひとつです。人事制度を作ったからといって、会社がすぐに良くなるわけではありません。しかし、経営者の想いを共有し、社員一丸となり、結果を出すためには必要なものです。そのためには、それぞれの会社の状況や社風にあったものである必要があります。

だからこそ、経営者様の想いだけでなく、社員の皆さんの考えていることを明らかにすることが大切な作業となるのです。

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原口祐佳氏組織デザイン・ラボ

はらぐち・ゆか/長崎県佐世保市生まれ
短大卒業後、ANAに入社。空港業務、研修業務、企画、セールス等、23年間にわたり幅広く業務に携わる。2012年に組織デザイン・ラボを設立。組織デザイナー・研修講師として多くの企業の組織デザインおよび人財育成に携わる。国際資格である“ICF国際コーチ連盟プロフェッショナル”の資格を有し、経営者に対するコーチングにも定評がある。